tetragonal distortion

某国立大学の若手教員のただの日記です

助けてあげられる学生さんと助けようがない学生さん

大学教員をやっていると学生さんの発表会等のスライドやセリフの原稿を添削する事が頻繁にある。

 

だいたいの学生さんの場合は1-2週間前くらいにまずは発表内容についてざっくりとした打ち合わせを行い、話の骨組みや重要なポイントの理解度の確認をしておく。

その後、締め切りの3-5日以上前には自分なりに全部埋めたものを持ってきてもらって、それを1-2回添削・修正を繰り返すとそれなりのクオリティのものが出来上がる。

もしその内容で発表して他の先生方からダメ出しを受けたら、それはその内容でGoサインを出した私の責任である。(と学生さんにもいつも言っている)

 

しかし、上記のようなスケジュール感で動いてくれない学生さんが一定の割合で存在する。

いくら発破をかけても発表前日に完成度50%の子や、発表が近づくと音信不通になり、当日突然現れてめちゃくちゃな内容の発表をする子がいる。(現れてくれれば生きていることは確認できるのでまだ良いが)

これでは助けたくてもこちらとしては手の施しようがあまりないので、そのような子には恥をかいて学んでもらうしか無い。

 

出来ない子に「ちゃんとやりなさい」と言って直るなら良いが、多くの場合はそう簡単にはいかない。

こういう子は要領が悪かったり、単純にだらしない性格ということもあれば、医師からADHDと診断を受けているという場合もある。

 

なぜ上手く出来ないのか、根本の部分を掘り下げて原因を探ったり、他の学生さんよりも細かいマイルストーンを設定したりする必要がある。

 

正直言って大変な手間なのだが、こういう子を社会に出れるように育てるのも僕ら大学教員の大事な仕事である。