tetragonal distortion

某国立大学の若手教員のただの日記です

朝活で論文執筆

先月から朝活を始めてみた。

何をしているかというと、朝6時に起きて論文を執筆したり、研究費の申請書を書いたり、発表準備など、邪魔が入ってほしくない集中が必要なタイプの仕事をしている。

大学で研究者をやっていて、とてもストレスを感じるのが、自分の自己実現のために論文や研究費獲得でアウトプットを出さないといけないというのが頭では分かっているのに、その時間がなかなか捻出できないということである。

(もちろん学生が言うことを全然聞いてくれないときもストレスは溜まるが・・・)

 

成果もある程度溜まってきて「さて論文を書いてみるか」と思いつつ、日々のちょっとした雑用や、学生さんのお世話、上からのメールの返信等をやっているうちに、自分のことをやる時間が気づけば無くなってしまっている。

 

「できる研究者の論文生産術 どうすれば「たくさん」書けるのか(ポール.J・シルヴィア著)」をある時読むと、いつでも良いから論文を書く時間をコンスタントに設けるのが重要だと書いてあった。

確かにそうだなと思って、スケジュール上に「この時間は自分のことに使う!」という時間設定をしてみたこともあったが、なんだかんだ色々な人から助けを求められて、放っておくことも出来ずにそこに予定を入れてしまったり、上からの指令で予定が自動的に入ってしまうことも多くダメだった。

 

結局は、他の人が活動していない時間に自分のことをやれば、時間がキープできるのではと考え始めた。

他の人が活動していない時間というと選択肢は以下の3つがあった。

(1)早朝

(2)深夜

(3)週末

深夜は頭が働いていないので、論文の執筆なんかまともにできない。

週末は家庭があるので仕事をさせてもらえるわけがない。

残った選択肢が早朝だった。

 

朝6時に起きてすぐにWordを開いて文章を書き始める。

(同じ部屋に妻と子供も寝ているので起こさないようにスマートウォッチのバイブレーションとスマホのバイブレーションアラームで起床する。二度寝防止のために2桁の数字の四則演算を解かないとアラームが止められないようになっている。)

だいたい、7時過ぎに他の家族が起きてくるので、それまでは集中して続ける。

後は出勤して9時前から10時頃も邪魔が入らないことが多いので、そこで続きをやる。

たった1~2時間程度だが、こうやって毎日数パラグラフぐらいずつ書いていくと、あんなにハードルが高かった論文や研究費の申請書のドラフトが1週間で1本書けることが分かってきた。

まさに「塵も積もれば山となる」である。

 

まずは「そのうち書こう」と思って手が止まっていた論文たちを一通り片付けようと思う。

 

書ける論文を書ききってしまったあとの世界を見てみたい。